近年ニュースで取り上げられているCBDオイル。
CBDオイルは主に大麻草の成分から作られていますが、これだけを聞くと不安になる方が多いのではないでしょうか。
CBDオイル=麻薬と連想し、違法又は危険だと考えている方がほとんどだと思います。
しかし、日本ではあまり知られていませんが、2017年にWHOは「CBDは国際的に規制するべきではない」との見解を示し、CBDは世界的に注目を集めています。
WHOの見解を受けてアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど多くの国がCBDに対する規制を緩和しました。
WHOが、CBDを安全なものだと認めたことで、世界のCBDに対する社会的認識が大きく変化しました。
国際的に認められていても、「本当に安全なのか?」と疑問を持つ方は多いでしょう。この記事では、未だ一般化していないCBDオイルについて、徹底的に解説していきます。
そもそもCBDオイルとは?
CBD(カンナビジオール)とは、「大麻草の花穂の樹脂にできる天然の化合物」です。
大麻草は何千年も前から薬として用いられてきた長い歴史があります。
今では、世界中の科学者や医師により試され利用価値が認められつつあります。
また、CBDは100種類以上の植物性カンナビノイドの1つで、唯一大麻草にだけ含まれる成分であり、安全で依存性がないという特徴があります。
今後も大麻草がもつさまざまな効果に期待したいところです。
CBDは違法?合法?
日本で正規に流通するCBDオイルは「合法」です。
大麻の部位によって規制対象が異なります。成熟した茎や種子は合法ですが、花や葉、根は違法になります。
日本ではまだCBDを大麻と同じものと見ている人もいますが、正規に流通しているCBDオイルの使用はもちろん、あげたり、もらったりしても逮捕はされませんのでご安心下さい。
CBDオイルの原料
大麻草には100種類以上の植物性カンナビノイドが含まれております。
CBDはその中の1種類であり、”Cannabidiol(カンナビジオール)”の略称になります。
これを原料としたオイルをCBDオイルと言います。
CBDは多くの研究から、依存性や精神作用がなく、安全性な成分だと証明されています。
それだけではなく、CBDは人の体や脳に様々な良い影響を与えます。
CBDオイルを使うことで得られる、健康効果や医療効果の代表例を見ていきましょう。
・痛みの緩和
・抗炎症効果
・不眠症の改善
などCBDオイルは慢性的な疲れや痛みに苦しんでいる人の役に立ちます。みなさんが心配している依存性、中毒性はなく、危険性はありません。用法・用量をしっかり守ればCBDオイルは毎日使っても大丈夫です。
大麻草に含まれる2大成分、THCとCBD
大麻草の主成分にはCBDとTHCがあります。
THCとは”Tetrahydrocannabinol(テトラヒドロカンナビノール)”の略称であり、人体に精神活性作用(多幸感、陶酔感、幻覚・幻聴)を与えます。
つまり、一般的に麻薬が危ないとされる原因がこの成分です。
CBDを分類するカンナビノイドとは?
カンナビノイドは大麻草に含まれる化学物質の総称を指し、高い医療効果があることが確認されています。
もともとカンナビノイドは私たちの体の中に存在していて、生命維持に欠かせない役割を果たしています。
カンナビノイドは大きく分けて以下の3種類に分類されます。
・合成カンナビノイド(化学的に作られるもの)
・内因性カンナビノイド(人間の体内で作られるもの)
植物性カンナビノイド(大麻草の成分)
大麻草のほとんどは精神作用がないCBD、精神作用があるTHCの2大成分から成り立ちます。大麻草は健康増進効果、医療効果が期待されますが、日本では麻薬として扱われるため医療用大麻でも禁止されています。
内因性カンナビノイド
内因性カンナビノイドとは、私たちの体の内で毎日作られ続けているものです。内因性カンナビノイドが体に作用した例は、マラソン中のランナーズハイが分かりやすいでしょう。ランナーズハイは、実は麻薬が引き起こす多幸感、陶酔感など、一時的な喜びや満足を感じることに似ています。
合成カンナビノイド
合成カンナビノイドとは精神作用を持つ化学的に作られた化学物質です。
合成CBDは、オレンジなど柑橘類の皮やオリベトールという化学薬品などから作ることが可能です。
合成CBDの中には、THCと同じ働きをするものがあるため注意が必要です。
合成CBD由来のCBDオイルが、安全かどうかの意見が科学者の間で分かれていますので、迷ったら使わないのが最善でしょう。
合成カンビノイドの代表例には脱法ドラッグ、脱法ハーブがあり、社会的に問題となるものが多数存在します。
医療用CBDと医療用大麻
精神作用がなく、医療効果の大きいCBDと精神作用が大きいTHCを多く含んだ医療用大麻が医療業界で大注目されています。
医療用大麻はTHCの精神作用による鎮痛、抗炎症作用だけでなく、アントラージュ効果が期待されます。
アントラージュ(entourage)はフランス語が語源で「取り巻き、環境、周囲」の意味を持ちます。
アントラージュ効果とは、大麻草に含まれる成分を同時に摂取することで相乗効果を生み出すという理論です。
つまり大麻草の成分は1種類取るよりも、2種類以上同時に取る方がより大きい効果が受けられます。
日本で合法なCBDオイルは?
・CBD成分の抽出元が大麻草の成熟した茎と種子由来のもの
上記2つの条件を守ればそのCBDオイルは合法となります。
合法な輸入CBDオイル
正規輸入代理店で購入できるCBDオイルは、国から認められているため合法の商品になります。
正規輸入代理店は以下の3つの書類を国に提出する必要があります。
②成熟した茎と種のみから抽出したことを証明する「宣誓書」
③CBDの製造方法に関する証明写真を貼り付けた「CBD製造方法」
選んだCBDオイルが、違法か合法かで迷った場合は上記書類の提示を依頼してください。
海外から輸入するCBDオイルは、正規輸入代理店の商品を選びましょう。
違法なCBDオイルに要注意
CBDオイルを使うことで逮捕されるのか
これまで説明した通り、純粋なCBDのみから作られたオイルであれば違法性はないため、逮捕されることはありません。
しかし、違法なCBDオイルの中には、THC(幻覚・幻聴の原因成分)がほんの少量含まれるものがあります。
それを日本で所持することは違法なので、逮捕されます。
また、日本では大麻草の花、葉、枝、根の成分からCBDオイルを作ることは違法になります。
その理由は大麻草の花、葉、枝、根にはTHCの含有量が多く、大麻取締法の法律で禁止されているからです。
CBDが違法な国、合法な国
アメリカ
アメリカでは、2018年に産業用ヘンプ(麻)が法律で認められ、様々なCBDオイル、CBDを含む健康食品、医薬品が普及しました。
実にアメリカ人の14%(7人に1人)はCBD製品を使ったことがあるという調査結果が出ています。
2019年にアメリカのメジャーリーグ(MLB)がCBDを使用禁止薬物リストから外しました。
近年、メジャーリーガーの最高のパフォーマンスの影にはCBDオイルによるコンディション向上が深く関係しています。
オーストラリア
日本からの留学生が多いオーストラリア。
法律上で大麻の所持・使用は禁止されていますが、少量であれば罰金で済む場合が多く、大麻に対して寛容な国です。
オーストラリアでは
・2016年医療用大麻が合法化
・2020年一部地域でのみ、個人での使用を目的とした少量の大麻保持、栽培が合法化
・2021年CBDオイルの販売、購入が合法化
となり、CBDオイルの普及が進んでいます。
ヨーロッパ
EU圏内では国によってCBDに対する法律が異なります。
一般的なEU法では0.2%以下のTHCを含むCBD製品の使用が許可されています。
ドイツではCBDオイルと医療用大麻は合法になります。
合法なCBDオイルを選択しましょう
CBDオイルを選ぶときには
・麻薬の成分となるTHCをまったく含んでいないもの
・CBD成分の抽出元が大麻草の成熟した茎と種子由来のもの
を選んでください。日本でCBDオイルを購入するときは、厚生労働省から販売許可を得ている正規輸入代理店を選ぶことをおすすめします。
CBDオイルの購入及び使用は自己責任なので、法律違反にならないように正しい知識、情報を身につけましょう。
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